KnightsofOdessa

ジェントルメンのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

ジェントルメン(2019年製作の映画)
3.5
[ガイ・リッチーの原点回帰] 70点

リッチー本人の初期作品に戻ったような人間関係のごちゃついた犯罪群像劇だが、そのスタイリッシュさにイキっていた初期作品とは違って少し落ち着きと小ボケが増えたように思えるのは個人的に嬉しい。麻薬ビジネスで一財産築いた男ミッキーが、妻との穏やかな暮らしを望んで引退をする計画を立てるが、縄張り争いやしがらみによって混迷を極めていく話で、それを胡散臭い記者がミッキーの右腕に語るメタ的な展開を挟むことで、誇張を正当化しながら"ややこしさ"を解消していくシンプルな作りになっている。これくらいしか言うことはないんだが、実は豪華キャストのアンサンブルを上手く機能させているのが一番凄いと思った。記憶にある中だと『ナッシュビル』以来かもしれない。それは言いすぎかもしれない。
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