ゆず

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のゆずのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

【鉄道モノにハズレなしの法則】ってあると思う。列車での事件・バトルは否応なしに盛り上がる。
代表格はセガールの「暴走特急」(見てないけど)。ミステリーなら「オリエント急行殺人事件」(リメイクしか見てないけど)。ゾンビモノなら「新感染 ファイナル・エクスプレス」が傑作。実はあの「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」も列車の屋根の上でバトルするのだ。
それ程に「鉄道」と「傑作」は結び付きが強い。そして既にTVアニメが傑作だった「鬼滅の刃」の、無限「列車」編ときたら、面白くないはずがない。序盤こそ夢の世界での物語がメインで、列車に乗った意味が分からなかったけど、中盤以降は鉄道モノの良さを存分に活かした展開が続く。
乗客を守りながら戦う鬼殺隊、屋根の上を機関車に向かって進む炭治郎、敵を倒すことと列車を止めることが同義になるクライマックス、最後は盛大に脱線…アクション系鉄道モノの醍醐味である。

そして炭治郎は今回も頑張っている。何度も夢に落とされ、その度に自らを殺して覚醒する。まるでLIVE, DIE, REPEAT...「オール・ユー・ニード・イズ・キル」である。あるいは「インセプション」である。炭治郎の頑張りには狂気すら感じる。DX日輪刀であのシーン真似る子供が出てこないか心配(楽しみ)…。
ちなみに私も映画見ながら何度も落ちることが稀にある。目蓋がいつの間にか落ちていて、ビクッとなっておきるのだが、3分もしないうちにまた( ˘ω˘ )スヤァしてしまう、その繰り返し。
アレの何が嫌かというと、自分が目蓋を閉じていた時間が、数分なのか、数秒なのか、あるいは一瞬なのか、判断がつかないことである。どのくらいの間、映画を見逃していたか分からないのである。まあ分かったところでどうにもならないのだが。
意外と、仕事終わりのレイトショーではウトウトしたことはない。危ないのは休日の14~15時台だ。頑張れ俺、寝るな、寝るなぁぁぁー…スヤァ_(ˇωˇ」∠)_

そんなわけで、「鬼滅の刃」の面白さプラス鉄道モノの醍醐味を神作画で味わえる素晴らしい劇場版だった。
…と言いたいところだが、なんだあの終盤…!?なんか唐突に出てきた上弦の鬼が、煉獄サーンと熱い死闘で唐突に燃え上がり、唐突に炎柱が逝ってしまったけど…!?なんだこの「取って付けたような終盤」は…!?
TVアニメ版の記憶が曖昧なのだけど、上弦の参・猗窩座はこの劇場版が初登場だよね?前フリもなしに現れてラスボス張るとか驚きですわ。下弦の壱・魘夢と炭治郎たちの列車バトルはなんだったの…という気持ち。オイシイところを煉獄サーンが持って行ってしまった…。伏線を張れ、映画なら!(錆兎)
煉獄ママンのエピソードも、ダディやブラザーの思い出に遅れて終盤入ってからようやく思い出されたのに、あっという間に回収されてひどく忙しない…。序盤の悪夢パートで出しといた方が、死の間際の幻に重みが出るはずだけどな…。パァンッ!伏線張りが遅い。(鱗滝)
…ということをジャンプ読者の妹に訴えたら「まあ、映画前提に描かれてないからね」と冷静に返されました。俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった。(炭治郎)
でも流石にIMAXで観たエンドロール、ビルの高さほどもあるスクリーンに煉獄杏寿郎の勇姿が映し出されて、もうそれだけでも芸術だと思うし、どの煉獄杏寿郎も…あれ…炭治郎も…禰豆子も…出てこない…このエンドロール…煉獄サーンしか出てこないぞ…?ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙主役がァ!!主役が変わっている!!(手鬼)
ゆず

ゆず