いも

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のいものネタバレレビュー・内容・結末

1.8

このレビューはネタバレを含みます

推敲なし頭整理メモ。あまりにぐちゃぐちゃなので後でまとめ直すかも。気が向けば。

映像的、音響的には素晴らしい。アクションを見てるだけで満足感があるレベル。リッチな画作り等、ジャパニメーション内では技術的に最高レベルの一つだと思う。
fateシリーズは特殊効果かけ過ぎてグラデーションが気持ち悪いレベルにまで行き着いてしまっていたが(香水つけ過ぎて自分の鼻がおかしくなっちゃう、みたいな)、この作品は簡略化のデザインがバキッとしているので、落とし込みがシンプルで良い色彩にまとまっている。
でも肉塊は「また?」と思うけど。

すごい派手な脱線事故なのに乗客全員生存てなぜ?それがすごい違和感ある。シートベルトとか無いやん。
煉獄が死んだのは意外だった。「あ、この人死ぬんだ?だから皆『泣ける』と言うのかな?」と思った。
途中まで話の筋には納得していた。夢鬼退治で話が終わるかと思いきや(しかし噂の煉獄はまだあまり活躍してねえなと思ってはいた)、なんか永遠大好き強鬼君が勧誘してきた。
それが、え?今から?話の起承転結がつきそうだったのに。
なんかコブみたいなクライマックスだな?綺麗な円でまとまりそうだったのに余計な話が付随してきた感覚。こっちも本題だったのだろうけど。
あまりに唐突で、「急にどちたの?どこから来たの?」と上弦三には思った。読み取れる伏線とかはなかった。

てか、1人も食べられなかったぁ〜と夢鬼が後悔してたけど、チャンス幾らでもあったっしょ?!なぜ先に食わない?アホなのか?
(というか先頭車両での再生回数、乗客食ってないとできないレベルじゃないの?だから当然客は食ってると思った。)
それであのレベルの脱線事故なのに全員生存て…え??なんで?
で、最後上弦三君の戦いの時、乗客が完全にオミットされてて気になる…酷い事故だし、寝てるにしても絶対怪我してるから…乗客の声、気配すらもオミットしてた。だから全員死んだと思ったよ。
ゼンイツとか助けてる描写無かったし。ネズコだけ助けてたな。
後始末部隊がやるからいいかーって放置なんだろうか…マジで謎…煉獄死んで泣くのはいいけど、早く乗客を映せ!地獄絵図やろ!と焦ってた俺…。
それが気になるのはツイッターとかで散々「200人全員助けた煉獄さん」と賛美されているから。「助けられなかった?さん」と比較して。
え〜?いやぁそれ都合よく文字で伝えてる情報なだけで、場面描写から全く読み取れねえよ…焦土化してるやん。リアルタイムでニュース見てた福知山線の脱線事故は恐ろしかったし。
事故の時、夢鬼マンと戦ってた2人しか描写されてなくて、ブラックボックスだったんだよね。だから煉獄、ネズコ、ゼンイツが超人的なケアをしていたのかも知れんが、リアリティは無い。

なんかこの辺のリアリティと虚構性がチグハグなのは、煉獄が内蔵穴空いて死んだから。だって「こいつ強キャラだしどーせ死なねーんだろ?」と思ってたから。
あ、そのレベルの傷で死ぬんだ?竃に治療方法を教えたのに止血無理レベルなんだ?ではあのレベルの脱線も乗客死ぬよな…え、死なないの?!
ついでに言えば汽車という鉄の塊に魂と肉体を移植?した夢鬼君、超ファンタジーラインの生物やん。人間と鬼の体の違いを描くのは分からないでも無いけど…じゃあせめて脱線で死傷者は出たやろ…。
というように、どのラインに現実レベルを持ってくるかがブレていて、というか都合がよくて納得できない。
「伝説的英雄」にする為に死なせる必要があったのかな?後の物語に効かせる駒として。漫画は未読。

煉獄の父親の急なネグレクトを見せられ、またこいつも可哀想過去劇場かぁと思った。こんな陽キャなのに不憫…!アピールなの?だって明らかに脳筋だったじゃん。弁当食って美味い言ってる時。頭足らない人だったじゃん。なんかこの辺のキャラ表現もチグハグなんだよな…
そして特に解決せず死んだんかーい!自分を納得させる健気さをアピールしたかったんだろうか。死ぬ時母親が出てきたけど、父親との問題は置き去り…後日弟が解決するのか知らんけど。
まあ自分を褒めてやれば解決ですけどね。親や他人からの承認を求めても求めても、与えられず飢餓になる時はある。そんな時は自分で自分を認めるんだよ。それは練習したら身につく。最初は難しいけどな。
そういう精神治癒の思想はこの人には無いんだね。つーかこの世界には無い。
愛を貰えなくて悲しい。でも健気にがんばろ!と叱咤するだけで。外側の努力賛美がここにも。外側とは、権威や点数、外面的強さのこと。
(ていうかこの人「限界を超える!」言うとった。丁度前回書いた第1シリーズの感想の中に「限界超える」思想の危険さを書いた所だったんで…ウケました。こちらリンク https://filmarks.com/animes/2/3/reviews/1543813 )
普通の人が頑張って「可哀想な傷」を考えている感じがある。どのキャラにもそれを感じる。あまり必然性が無いというか…

この映画、7回?泣いたみたいな発言見かけてたけど、解せねえ。しかしそれは人物に感情移入できてるってことで別に悪いことではない。
だがこれを賛美する人達は私からすればカルトに見えるし、それこそ幻想の中なんじゃないかな?夢から出るには首を切るしかないよ。
まあそこに居たければ邪魔しないけど。俺は正直な意見を書きたい。
カルトに見えるのは、色々な無理ある設定を飲み込めてしまう、納得できてしまう、その上感動できてしまうのが、隙だらけでやばさを感じるってこと。
勿論そうやって幻惑するのが物語の一面でもあるし、そして商売なので、その面では成功なんだけどね…。

追記 爆笑しながらもすっかり忘れてた。他の方のレビュー読んで思い出した。夢鬼君が、「あいつも強かった…あいつも…あいつも…」と死にかけなのに主人公チームアゲアゲ紹介シーン…面白すぎるんだが。何を狙ったシーン?意図が不明…素直に「主人公アゲ」なんでしょうか…?w

追記 煉獄の家は血筋で継承する系の家ぽいけど、また「血統」が強いおはなしかぁ…権威主義だよなぁと思う。どーせ竃の家にも何かあるんでしょ?火の何かが。未読だから知らんけど。

汽車の上に立ってたら煤がやばいと思う。
いも

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