春とヒコーキ土岡哲朗

ラーヤと龍の王国の春とヒコーキ土岡哲朗のネタバレレビュー・内容・結末

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

国と国の信頼のお話。

過酷な世界の伝記。『モアナ』やスター・ウォーズのようにワクワクと明るい方面ではなかった。『モアナ』スタッフによる作品ということと、予告で砂漠地帯をアルマジロに乗って走る姿が、タトゥイーンを走る姿のオマージュ過ぎて、スター・ウォーズ精神もあるのだろうと期待していたが、そんなに痛快冒険ものではなかった。険しい、重い。

まず自分が相手を信じる。ラーヤは幼少期からまっすぐで好感のもてる主人公だが、彼女に一つ影を与えたのが、ナマーリの裏切り。そこから人を信じられななくなった。実際、利害関係のある人間は何度もラーヤを出し抜こうとする。でも、相手が裏切るなじゃないかと疑うより、まず自分から信じる。
龍の石をラーヤが完成させるのでなく、ラーヤが手放しナマーリが完成させるのは、予想外だし、「信じて託す」のを表す良い演出。先に、信じて、託してしまう。難しいし、それで本当に上手くいくとは言えないけど、これができたら大きい。