ヤクに捧げる歌
期待どおりの良作。
ブータンの映画はさすがに初めて。
オーストラリア移住を夢見る若いダメ教師ウゲンはある日、勤務態度の悪さを問われ、ブータンで最も僻地の標高4,800m、人口56人のルナナ村に派遣された。(ちょっとサッカーの香川っぽい顔)
首都ティンプーからガサ経由でルナナ村までは、1日めだけ車で移動、そこからラバに荷物を託し、徒歩で7日間。あてがわれた部屋も極寒。電気も通っていない(撮影自体も太陽光パネルで行ったらしい)。
LUNANA VILLAGEの場所調べてみた:
https://maps.app.goo.gl/wJibdLEdyvurP7ps7?g_st=ic
ちなみにブータンは1971年まで鎖国していて、1999年までTVもインターネットも禁止。ただし1980年以降、国語以外のすべての教科を英語で教えていると。日本よりすごいじゃん。
“先生は未来に触れることができる”
“先生は子供達の希望だ”
全村民が最初からウゲンを尊敬し歓迎、尊重され、村長が語る”教師という存在”に少しづつ心を動かされるウゲン。
とにかくペムザムがかわいすぎてほっとけないし、セデュが捧げる歌も素晴らしく、感動せずにいられない。
ほとんどのキャストが実際の村民なのだそうで、ペムザム、ミチェン、セデュ、村長をはじめ、本当に魅力的な瞳を持つ人々。そして村民みんなが歌い手である。
いちばん印象的だったのは村長の言葉…
“世界一幸せな国の未来を担うはずの人が
自らの幸せを求めて外国にいくのですね”
その幸せとは?
美しい故郷を捨て人生のほとんどを東京で過ごしている自分自身の姿も顧みざるをえない、とてもいい作品でした😊
彼はいつかルナナ村を再訪できたのかな?