鳥山

レイのためにの鳥山のレビュー・感想・評価

レイのために(2019年製作の映画)
1.0
やりたくなる気持ちはとても分かるが、フィクションが成立するためにはやらない方がいいこと(セクションのタイトルに小説の題名を借りてくるなど。多分監督が好きな本なのだろう)を無自覚にどんどんやってしまっており、それが突き抜けて何かになるということもなくただ厭らしい「それっぽさ」と自己陶酔感がひたすらに臭い。自分が美しいと思うもの、好きなものをあれこれ混ぜてみても(顔が良い俳優だけを使っていたことに象徴的に現れている)いいものは出来ないということ、また作り手自身が作ろうとしているものとの距離を測り損ねるとこんなにも見るのが辛いものになるのかというお手本のような作品。
そういう意味では「やってはいけないこと」の見本市として大変勉強になるのでソフト化して欲しい。
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