「Skin」以来の短編映画。全盲の青年ユウキがとあるパスタでコックを目指す、凝縮された40分間の作品。
こんな仲間、こんな世界、こんな映画、ただただ最高じゃないですか。この作品の素晴らしいところは、ユウキが厨房で熱湯入りの熱い鍋を掴んだり、包丁を使っている姿をはたから見ているだけでハラハラするのに、登場人物の誰一人として「無理」という言葉を使わないこと。
ユウキ本人はもちろん、店長も同僚のケンタも言わない。だから特別扱いもしない。それが優しさ。一人の人間の能力を信じて尊重するということ。
私も視覚障害(弱視)があって、時々、何かをチャレンジする前から「無理だよ」と諦めかけることがあるけれど、この作品からはストレートに刺激をもらった。やる前から諦めそうになった時に、また観たい。