『サタンタンゴ』のタル・ベーラ監督のデビュー作。監督の母国、ハンガリーのブダペストの当時の一般的な家族の暮らしをドキュメンタリータッチの作品。貧困ゆえに意地悪な義父の家から抜け出すことができない若いカップルの窮状が描かれます。
サタンタンゴのような難解さはなく、シンプルに家族の会話がメインなのでとっつきやすい(時間も短め)。自身の実話をもとにしていることもあり、作られたものに見えないリアルさに引き込まれて目が離せません。義父の性格がきつすぎて、でも手を差し伸べる人や制度もなく、家族が崩壊していく様に胸が苦しくなります。