映画武士道

霊幻道士X 最強妖怪キョンシー現るの映画武士道のレビュー・感想・評価

3.5
結論から書きますが結構面白かったです。
ただしタイトル詐欺でキョンシーとの対決はありませんし、キョンシー自体登場しません!

お盆と言えば霊幻道士!ということで霊幻道士の正統続編3作視聴予定の最終夜になります。
旧作の霊幻道士に出演されていたチン・シュウホウ主演なので旧作ファンの人にもとっつきやすいですね~。
今回私の見ているGYAOで視聴した
霊幻道士 こちらキョンシー退治局 (2017)
霊幻道士Q 大蛇道士の出現! (2018)ハオ道士役
霊幻道士Ⅹ 最強妖怪キョンシー現る (2019)
の中では一番出来が良かったです。
ちなみにこれらの作品は旧作の正統続編とされているらしいです。
チン・シュウホウも出演しています。

さて今作の内容ですが・・・
ストーリーの冒頭で時は中華民国時代。女狐妖怪を封印した主人公の道士(チン・シュウホウ)。その妖怪がとりついていた先の家の女の子と下の方の弟子が恋仲になってしまうことからスタート。
その家は地元の大金持ちの家で旦那はかなりの守銭奴らしく、娘と結婚したかったら3000元の結納金を寄越せ。そうじゃなかったら他の男に嫁がせると言ってきます。
中華民国時代の元の貨幣価値はわかりませんが、かなりの大金らしく用意するのは不可能・・・
恋仲になった下の方の弟子は好きな女の子と結婚できなかったら死んでやる!みたいなことを言ってお金の工面に走る展開。
兄弟子は大金持ちの妖怪・黄妖の伝説を語り、その妖怪からお金をもらえばいい・・・と発案。
黄妖に会うために妖怪と出会う術が書いてある師匠の道士の本を盗み出し、黄妖に出会う兄弟子。
いざ会ってみると黄妖という妖怪はかなりの美人ちゃん。イケメンの兄弟子は弟弟子のために黄妖を騙して結納金の費用3000元をもらうことに成功するもそのお金は実は紙銭(紙で作ったお金で供養に使うもの)。
騙された!と怒った兄弟子は再び黄妖に会いに行くが、実は金持ち妖怪とされていた黄妖はお金がない子だった。
話してみると黄妖ちゃんは人間の女の子に憧れる実はかなりかわいい女の子妖怪。兄弟子はすっかり黄妖ちゃんが好きになってしまう。
黄妖ちゃんもイケメンの兄弟子が好きになったみたい。
そこから兄弟子と黄妖の妖怪と人間の恋物語がスタート。

一方師匠の方は西山という墓地に向かない土地から大昔の豪華な棺が発見されるとそれが大昔に封印された強大な妖怪なのでは?と発掘の阻止に向かうも、現地警察の隊長が万国博覧会に出展し出世の糸口にするんだ!と発掘を強行。発掘をやめさせようとする道士を逮捕して、発掘してしまう。
棺の中からは大昔の邪教が祀っていた大妖怪の山魈が見つかる。
なんとか復活を阻止しようとする道士だが、なんとしても万国博覧会に妖怪を出展して有名人になりたい警察の隊長。博覧会の間だけでもなんとかならない?と道士に相談、とりあえず一時しのぎの封印をすることにしたのだが弟子に集めさせた封印用の材料が間違ったものだったために復活し万国博覧会で大暴れ。大惨事を巻き起こしてしまう。再び封印するために道士が命がけで立ち向かう・・・

果たして兄弟子と妖怪の恋の行方は?弟弟子は無事に3000元をゲットして結婚できるのか?主人公の道士は大妖怪を見事封印することができるのか?

といったストーリー。

私的には題名で最強キョンシー現る!とあったのでキョンシー大魔王みたいなすごいキョンシーが現れて対決するんだ!と胸をわくわくさせながら見ていたのですが出てきたのはキョンシーではなく妖怪の山魈・・・
残念でした・・・

ただそれを抜けばまあまあストーリーは面白かった。
キャラの設定がちょっと凝っている印象。
主人公の道士は過去に女妖怪と結婚していたらしい。とか道士なのに死体が怖くてガタガタ震えて逃げだしてしまう!(今回は死体が動くキョンシーがいないので普通に戦える)とかお金に困っている守銭奴とか。
イケメンの兄弟子と妖怪の恋を応援したい一方、人間と妖怪の恋は悲劇を生み出すだけと考えている。
あと霊幻道士になったのは道士に弟子入りとかしたわけじゃなく、たまたま見つけた本で勉強したから!!という設定が笑った。
あといい歳してるけど童貞という設定。(結婚していた女妖怪とやらなかったんですね)

イケメンの兄弟子は弟弟子思いだがいつのまにか自分の恋に夢中になってしまう。

ぶさいくの弟弟子はぶさいくにも関わらずなぜかもてる。

実はお金持ちじゃない女の子妖怪の黄妖ちゃんは人間に憧れる女の子。食いしん坊。そして化粧が好きだけど下手。そして妖怪だけどお化けが怖い。かわいい。

警察の隊長は出世欲の塊で今回の事件の元凶ともいえる人物だけど憎めないキャラ。最初は権力にものを言わせて道士を逮捕していたのに、妖怪が復活するところっと態度を変えて下手に出て道士に「もう上司に妖怪を出展するっていっちゃったんですよ~なんとかなりませんか~」と懇願したり、やばくなったら一目散に逃げ出す一方。ラストシーンではしっかり笑いを提供してくれる。


ただのテンプレ霊幻道士ではなく、今作は道士のキャラの設定がそれなりにしっかりしてるのがいいですね。
戦闘シーンはそれなりに見ごたえがある。あとギャグがちゃんと入っていて笑える。

旧作ほどのインパクトはありませんでしたが、期待したキョンシーには会えませんでしたがそれなりに面白いです。機会があったら旧作ファンは見てみてもいいかもしれません。
映画武士道

映画武士道