うーる

カット/オフのうーるのネタバレレビュー・内容・結末

カット/オフ(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

息もつかせぬとはこのこと。
日曜の午後にちょっと何かをと何気なく見始めて、はまりこんで見入ってしまった。久しぶりに観た映画がこのクオリティでとても満足。
確かミステリ系の先達が解剖シーングロいけど凄い映画って高評価でリストインさせておいた一本。なかなか見る踏ん切りつかなかったやつ。

冒頭、嵐の島でダニーからのメールに怯えるリンダ。検視官の話と聞いてたので別の映画だったかしらなんて。それが1本の電話で繋がって話が途端に動き出す。
教授の前に現れると思ったエリックが死亡という初っ端っからイレギュラーが起きている香りがぷんぷんしつつそれも犯人たちのプランのうち……しかしやはり予定外になってることが最後に明らかになるし、つくづく巧みな展開だなどと。

そして入れ子になった娘のシーン。同じぐらいの長さのブロンド(と言ってもよくよく見たら髪色も違ったんだけど)だったからハンナと別人とはまるで気づかず。
ソニーのカメラがまるで悪者のようで。

リンダが教授を殴ってくれて良かった。対面した瞬間マジ殴っとけと思ったので。可哀想なのはエンダーですな。ボロくそ言われつつ頑張ったのに刺されて半死…。

謎が解けてしまえばすっきりで、よく考えりゃ死体でも体型が随分違ったのにそれも人の入れ替わりにも気づかず見てた。
インターンは何しに来てんだと思ったけども、最終的にメルセデスすげえってなって終わった。最後、刺されでもするのかとか思ったんだけどな。死体袋に入ってくるとは思わんかったぜ。

アマプラ版のせいなのか最後が突然ブチってあのシーンで終わるのはなかなか後味として地獄。
犯人たちの願いかなってとでも言うのか、かつての事件では職務と法に従った教授が一線踏み越えてたね。犯人たちの行動原理を理解できないようで、立場変われば結局人間に違いは無いのだと示唆するラスト。

見終わって西日が綺麗な明るい時間だったことに救われた。あくまでフィクションだと、生活を侵食されずに済む。あるいはドイツ語で良かった。英語でもっとセリフが頭に入ってきてたらもっと怖かった。
うーる

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