爆裂BOX

カット/オフの爆裂BOXのネタバレレビュー・内容・結末

カット/オフ(2018年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

「パンドラム」のクリスティアン・アルヴァルト監督によるサスペンス・スリラーです。
検視官のポールは運び込まれた死体を解剖中死体の体内から娘の名前が書かれた紙片の入ったカプセルを発見。娘に電話をかけると誘拐されており、娘を助けるための手掛かりは嵐で孤立した絶海の孤島に…というストーリーです。
孤島には嵐で行き来できず、次の手掛かりの死体を偶々居合わせて発見した女性リンダに解剖させるという無茶ぶり。主人公、犬を蹴ったクソ野郎に殴りかかったりいい人ですけど、リンダに死体の服脱がせてあれこれ調べさせて解剖させてとちょっと鬼のようです(笑)娘の命がかかってるんで仕方ないんですけど。
ポールと新米インターンのインゴルフ、リンダとエンダーと其々離れた場所でバディを組んで謎を解いていく展開は楽しめましたね。エンダーの陽気なキャラもいいですし、インゴルフも時折怪しい雰囲気漂わせてハラハラさせてくれます。
時折挟まれる監禁された少女のシーンはかなり胸糞悪いですが、ここでの犯人の口調と終盤登場する犯人の口調の変化でちょっとしたトリックが仕掛けられてるのに気づけるかもしれません。
犯人2人の動機は完全逆恨みですけど、そりゃ、娘あんな目にあわされたらこういう行動に出ますわな。一緒の場所にいると言いつつハンナをあそこに隠してたのはせめてもの良心なのかな。犯人の一人がもっとしっかり見張ってたらレイチェルは助かってたのに…彼女は本当に可哀想でした。
サイコ犯人はまじでキモくてムカつくやつでしたな。まさしくモンスターでした。やっぱり性犯罪者はそうそう更生することはないと思いますね、現実でも。最後の最後の暴れっぷりはホラー映画のようでした。
ラストのポールの決断は父親なら当然する行動でしょうな。これで奴の餌食になる人間はもう出てこないでしょうし。
二時間ちょっとと長尺の映画でしたが、最後までハラハラドキドキできる良質のサスペンス・スリラーでした。