喜連川風連

ドロステのはてで僕らの喜連川風連のレビュー・感想・評価

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)
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脚本の妙味を堪能。さすが上田脚本。タイムテレビからドロステまで、見事な設定と伏線だった。

建物の上下を巧みに使い、映画らしい動きを演出しながら、スマホの小回りを使ってそれを撮影していく。

役者もヨーロッパ企画、常連の俳優陣を多数起用。

ヨーロッパ企画の舞台をそのまま切り抜いてきたかのような大仰な芝居とセリフ回しも、普段ならキツイと思うが、観れてしまった。

大げさな芝居がドタバタ感や非日常感の演出として機能している。

ただ、ヤクザがカフェに突っ込んでくるところは、吉本新喜劇を彷彿とさせ笑ってしまった。センターに池乃めだかがいたら完璧。

最後に「映画」になってるのは、朝倉あきさんがいるから。彼女が画面に出てきてから全体の芝居が落ち着いたので、さすがだった。

テレビをつなぐケーブルが非現実的な長さな部分以外はほぼ整合性が取れており、良質なエンタメ作品だった。

誰かの意志によって未来は切り開かれる。

最近の邦画では出色の出来。
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