ごんてぃー

カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇のごんてぃーのレビュー・感想・評価

4.2
SAN値直葬SFホラー。H・P・ラヴクラフトの小説「宇宙からの色(別題:異次元の色彩)」を映画化した一本。

とある田舎の農場で暮らす一家。彼らの家の庭にあくる日、奇妙な隕石が落下する。「まるで初めて見る色」の光を伴って落ちてきたそれはいつしか小さなクレーターを残し忽然と姿を消す。ところが一家の周辺で奇怪な現象が続発し、やがて家族の面々は正気を失っていく。「汚染された水」、「井戸の中の人」、そして「色」とは果たして何なのか。

ラブクラフトのクトゥルフ神話お馴染みのコズミックホラーが炸裂する一本。これ原作はコミカライズ版しか読んでないんですが、かなり忠実かつ丁寧な仕上がりではないでしょうか。気合い入ってると思います。終始漂う不穏な空気感、ラヴクラフトにありがちな後味の悪さ、気味悪さはどことなくJホラーにも通ずるものがありました。ニコラス・ケイジ演じる家族の父親の次第にSAN値が激下がりしていく様は必見です。
彼の怪演ぶりも本作に「彩り」を添えています。

日が落ちるのが早いこの季節におススメです。
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