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私の知らないわたしの素顔のYYamadaのレビュー・感想・評価

私の知らないわたしの素顔(2019年製作の映画)
3.8
【サスペンス映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 観客の緊張感を煽る
 ○: 超常現象なし

◆作品名:
私の知らないわたしの素顔 (2019)
◆サスペンスの要素:
・バーチャル恋愛の行く末

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・パリの高層マンションに暮らす50代の美しき大学教授クレール。ある日、年下の恋人にフラれてしまった彼女は、ほんの出来心でSNSの世界に足を踏み入れる。
・Facebookで「24歳のクララ」に成りすましたクレールは、別れた恋人の友人、アレックスという男性とつながり、彼がSNSの世界にのみ存在するクララが恋に落ちてしまったことから、事態は思わぬ方向に展開していく…。

〈見処〉
①女はどうにも、止まらない。
 バーチャル恋愛の行く末は??
・『私の知らないわたしの素顔』は、2019年にフランス・ベルギー合作でて製作された恋愛サスペンス映画。2016年にフランスにて刊行された小説「Celle que vous croyez」を原作としている。
・50代の大学教授がSNSの世界でバーチャル恋愛にはまっていく顛末を描いた本作は、二転三転するストーリー展開から、心理的なサスペンス要素の強い作品となっている。

②ジュリエット・ビノシュ
・本作の主演は、1964年生まれのフランスの大女優ジュリエット・ビノシュ。
・10代の頃からフランス映画に出演、1988年公開の『存在の耐えられない軽さ』でアメリカ映画に初出演後は世界的に注目を集めるようになったビノシュは、『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)にて、アカデミー助演女優賞を受賞。
・また、同作ではベルリン国際映画祭の
銀熊賞(女優賞)を、『トリコロール/青の愛』(1993)ではヴェネツィア国際映画祭
女優賞、『トスカーナの贋作』(2010)ではヴェネツィア国際映画祭女優賞を受賞。「世界三大映画祭」のすべての女優賞を獲得した女優である。
・ジュリエット・ビノシュが54歳の時に撮影された本作は、彼女の妖艶で支配的な演技によって、作品質を大幅に牽引している。

③結び…本作の見処は?
Overアラフォー女子の必見作品!?
◎:「見捨てられること」の恐怖心を心理サスペンスに昇華させたストーリー展開。男女問わず、その心境には一定の説得力がある。
◎: 効果的な遠景ショットを含め、現在の美しいフランスの都市部や自然美がとにかく素晴らしい。
○: 50代最強の美魔女、ジュリエット・ビノシュの熱演にて、20代青年との淡い恋模様がドラマティックな作品となっている。彼女以外の女優のキャスティングでは、ホラーになっていたかも!?
▲:「どんでん返し映画」と紹介される機会が多い本作であるが、肩透かし防止のために「心理サスペンス」として鑑賞したい。
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