たりほssk

私の知らないわたしの素顔のたりほsskのネタバレレビュー・内容・結末

私の知らないわたしの素顔(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

SNS上の人間関係のダークサイド面を、心理サスペンス風に描きます。
最初は軽い気持ちのようでしたが、深みにはまり、どんどんエスカレートしていくクレール。その過程が、カウンセリングでの彼女の語りによって描かれます。次第に明かされる心の闇は、辛いものがありましたが、「人に棄てられたくない」という気持ちは誰にでもあるものかもしれません。そういう弱い部分を差し出してしまったために、SNSに巧みに操られているような気もしました。
また彼女の小説の部分は、彼女が自分を責めていることを表わすだけでなく、アレックスの様子もわかり、人間関係がまた別の様相をとりうる可能性があることを示しいて、興味深かったです。

SNSに翻弄され続けるクレールですが、さらに恐ろしいラストが待ち受けていて、ぞっとしてしまいました。

一つ気になったことですが、SNSの人間関係の闇を描くのに、高学歴の離婚した中高年女性が、若い女性に成りすまして…という構図はあまりにステレオタイプ過ぎませんか?他の立場の人間関係だったらどうなるだろうかと思います。
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