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私の知らないわたしの素顔のwoodchuckのレビュー・感想・評価

私の知らないわたしの素顔(2019年製作の映画)
3.7
大野左紀子さんのフォーブスの記事で気になって観た。
ちょっと、ラストの展開にはひえっ、となった。こんな残酷な……。
こうなってしまったのはクレールが若さへの執着とコンプレックスを捨てられなかったことにあるのだろう。そりゃあ、夫が若い子(しかも姪…)を選んで自分を捨てるなんて自信をなくす。だけど私から見たら、クレールは社会的地位もあり、インテリで、50代でいまだに素敵な美人。これ以上何を望むの!?と思ってしまうくらいなのに。彼女が今の彼女の現実をうまく受け入れることができればあんなふうにはならなかったはず…でもそれは難しいよね。私もどれだけ安定した収入があっても、パートナーがいても、家族仲が良くても、もっと顔がきれいだったら、とずっとその一点に執着とコンプレックスを感じている。きれいになってやりたいことが特にあるわけではないけれど、全ての嫌なことは私がブスだったからで顔がきれいなら全てがうまくいくんだ、と思いたがってしまう。(そうやって目を曇らせていると根本的な問題から目を背けることに繋がるのだけどね…。たとえばクレールは彼女自身も仕事があるのに、子供たちの面倒をほぼ全て彼女が見ているのはとても大変そうだ。そこは夫との間でなんらかの解決をするべきなのだ本当は。)
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