新ジャンル爆誕。
まるで煤で焼け焦げたかのような燻んだ画面に、「死」が常に隣り合わせにあるように感じさせる暴力表現。これらが劇中の死臭で据えた匂いを引き立たせる雰囲気作りに役立っていたのがまず印象的。
そこに更にプラスアルファで日本の集団組織にありがちな「厭な横の繋がり」まで引っ張っられており、如何に主人公の立場が袋小路のドン詰まりにいるかを明確に映し出していて、本当に息づく暇が無い。
口コミではよく邦画版「韓国ノワール」と評されていた本作だが、いざ蓋を開けてみれば「ジャパニーズ・ノワール」と言って差し支えがない程に良く出来た作品だったと思う。傑作。
