復讐劇ものの中でもかなりの面白さ！！
裏稼業で生計を立てる孤独な男・辰巳は、元恋人である京子の殺害現場に遭遇し、その場にいた京子の妹・葵を連れて逃亡する。最愛の家族を奪われた葵は、姉を殺した犯人に復讐することを決意。犯人を追う旅に同行することになった辰巳は生意気な葵と反発し合いながらも、彼女を助けともに過ごすなかで、ある感情が芽生えてくる。
面白かった。
というか肌をひりつかせるような熱がスクリーンからジリジリと伝わってきて観ているだけで息苦しくなるような場面もいくつか。
いい意味で最低限の情報だけで話が展開していく真っ直ぐさが辰巳と葵のよう。
本作は森田想と藤原季節が出演ということをきっかけに知り楽しみにしていたのですが、主人公の弟役だった藤原季節は短時間の出演。でしたがその存在感は大きく、なんならこの物語のファーストインパクトを担っているという意味で欠かせないキーパーソンでした。
さらには辰巳という人間を理解させる上で欠かせないワンシーンでもあり大満足。
そして森田想。主演でも端役でも毎回唸らせるような演技をされる彼女ですが、今作でもまた新たな俳優としての扉が開かれたのはまず間違い無いでしょう。
復讐劇とかそれに裏稼業者が情で巻き込まれるって斬新てほどの設定では無いのにここまで引き込まれるのはやはり熱量は要因の一つだと思う。
物語として観ていて苦しくなるシーンもあるのですが、テンポがよく展開も引き込まれて気がつけばエンディング。終わった頃には正直心が疲弊しているものの、良い作品を観たって気持ちになりました。
本作のプロモーションで使われている言葉「和製ノワール」
Noirはフランス語で黒という意味で主に映画や小説などの人間の悪意や暴力や差別を指すそうでまた一つ賢くなれた😌
