綺羅

大地震の綺羅のネタバレレビュー・内容・結末

大地震(1974年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

センサラウンド方式というのが、あたかも地震を体験したような気になるということで、当時同時期に封切られていた「エアポート75」(大地震の1週間前に封切り)と迷いに迷った挙句こちらを選んだ。(当時の子供の小遣いでは月に2本も映画は見れなかった)どちらも主演がチャールトン・ヘストンであったのも興味深い。
センサラウンドは地響きがすごく低音で席が震えていた記憶がある。決して席が揺れないんだが地響きが地震のシーンの間はずっと続いている感じだった。映画的には特撮が中心の映画で深い内容はないが、地震の恐ろしさは当時でも伝わってきた。
チャールトンヘストン演じる主人公は、今の嫁さんとは喧嘩ばかりで、既に愛情が冷めており、若い可愛らしいママと不倫をしている。色々あって、映画の最後の最後で、今の嫁さんと2人が下水道に流され、主人公は本妻を抱えながらようやく地上に出る梯子につかまることができ、上には例の不倫の彼女が待っていた。さあ上がろうとしたときに、本妻が誤って手を放してしまい、助けにいくとまず間違いなく助からないのだが、本妻が必死になって自分の名前を呼び助けを求めるのを見て、不倫の彼女がいる地上には上がらず本妻を助けにいくところで、映画が終わる。これが当時少年であった私は、全く理解できなかった。でも結婚した今となっては、主人公の気持ちがわかった気がする。

「スカーフェイス」の前半主人公がヤクを取りにいく際(これは罠なのだが)に入ったモーテルの中で、女がこの映画を見ていたり(結構アップて映っている)、他でもこの映画は映画の中でチョクチョク使われているように思う。
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