ぽてと

すばらしき世界のぽてとのレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2021年製作の映画)
4.8
ストーリー :⑨
メッセージ性:⑩
演技、人物 :⑩
映像、世界観:⑨
のめり込み度:⑨
余韻    :⑩

「この世界は生きづらく、あたたかい」
単純な言葉にも思えるキャッチコピーが、観終わったあとにまた刺さる。

ヒューマンものは動画配信で十分楽しめると思ってたけど、やっぱり違うなあ。
映画館で観て良かった。
エンドクレジットに入ったときの、色んな感情が入り交じって何も言えなくなるような余韻がたまらない。

完全な悪のない、社会をそのまま投影したような描き方がリアルに感じて、自分が見たことのない(無意識に見ないようにしてるのかも)日本の現状を考えさせられた。

そしてキャストが最高。
役所広司はさすが。荒々しいかと思えば優しさや弱さもあり揺れ動く三上という人物の魂が入り込んでる。
不完全な人間臭さを演じるのは日本一じゃないだろうか。
脇役もただ豪華なだけじゃなく、その役を演じるのに最適な人を丁寧に丁寧に選び抜いてるような印象。

色々と作り込みが丁寧で、わざとらしさもなく、濃いけどすんなりと受け入れられ、感じるものの多い作品だった。
ぽてと

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