このレビューはネタバレを含みます
監督作品ほとんど観てるが
好き過ぎてレビューは書いてないのがほぼ。
でも今作拝見して
今年少しづつ上げていく気に
なってます。
映画館で観たかったなあ。これ。
やっぱ監督は風とか雨とか
寒さとか暑さが伝わってくんのよね…
昨年は構成員モノ沢山出た年ですが
やはり今作秀悦でした。
正直見終わった後のあの気持ちが
日本語に変換できないやあ。ってまず感じて…
その通りです、監督。と響き渡りました。
私の心の中に…
きっとまとまり無い感じのレビューになると
思います。悪しからず。
まず役所さんのどこにも所属して来なかったチンピラ感、小物感。
組長とかじゃなくこの役・三上のままだった。上手いなあやっぱ。
人生の半分以上を塀の中で過ごし、鉄砲玉気質をあちらの世界の方々には大きく買われていた人物像が見事に表現されてました。
一部拝読した皆さんのレビューや題名から
生きづらい世の中でより生きづらい状況の男の再生物語で、困難を乗り越えて
色々あるけどそれでも世の中は素晴らしい的なストーリーなんだと思ってましたが…
全く違いました(苦笑)
泣く所はエラくありましたが
サッカーゴールの後の三上の泣きのシーンは痺れました。
私が監督から受け取ったメッセージを
書きます。正解か不正解かなんて
どうでもいい(笑)
三上は幸せだと思う。
誤解されたり見下されたり馬鹿にされたり…
病気もしてるし、事実として親の愛に恵まれて来なかったし、怒り💢がなかなかコントロール出来ない気質も含め不器用にしか
生きてこれなかった。
そのやり方しか知らなかった。
彼なりの正義感、優しさ、平等感、
純粋さ、真面目さ、単純さ…
皆が言う。
ずるくてもいいの、
逃げてもいいの、
いい加減でいいの。
出来なかったから今の三上が
いるんであって…
皆の言う通りにしてみた跡のコスモス。
あの役所さんの表情も神がかっていた。
切なかった。
その後アパートのシーン。
洗濯物を入れようとした三上。
最後まで「生活」していた三上。
ラストシーンが全て。
一見寂しい人生の最後の様な気がしますが
三上が亡くなってなんのメリットもないのに
集まってくれる人間の存在。
本気で泣いてくれる存在。
人生はいい事も悪い事も
自分の意志じゃなくてコントロールできなくて起こる。
運もあるけど…やっぱり最後は誰にでもくる
し荒波も台風も寒いも痛いもある。
でもその人が居なくなった時に1人だけでも
悲しんでくれる人がいる事。
すばらしき世界。
この言葉のみスーッと胸に刺さった。