【元ヤクザの男が刑務所を出所し立ち直っていく物語】
最初に原作を読んだ。
映画を観ると違う所は多々あるけれど、あの原作を感動的に作り上げたのは凄いと思う。
原作は割と淡々と主人公の事が描かれていた様に思う。
けれど映画は人々の暖かさだったり、温もり、そういったものに焦点を当て、「この世界もまだまだ捨てたもんじゃないだろ?」と言っているかの様な作品に仕上がっていた。
最後の終わり方も見事に感じた。
そう。刑務所よりも娑婆のが空が広い。
監督の西川さんが原作では主人公の名前は物語上の名前で書いてあったのに、映画ではモデルになった男性の本当の名前で描いていた事を知って驚く。そしてそれに対して苦情を言ってくる人があれば「その人に会いたい」と。
覚悟をもってこの映画を作ったんだなぁ。と感じた。
そして役所広司の演技の凄さ。
凄まじさ。
怖い。本当に怖い。
あんな目が芝居で出来るのだろうか(笑)
すばらしき作品
でした。