なおたろ

すばらしき世界のなおたろのレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2021年製作の映画)
3.8
携帯、住所、免許など職に就くために必要なものを得る手段が得られない人がいる 三上のように弁護士やケースワーカーとさえ繋がれなかったら?
この状態の三上が公道を走ったら即事故ることがはっきり描かれてるから、最初免許更新を認めなかった警察は社会的に正しかったことになる、でも三上の生活はどうなるか
感情の制御がうまくできない、その場を取り繕う器用さがない(まずどの常識に添えばいいかわからない)、解決策として最初に暴力がチラつく三上がカタギの社会で生きる難しさはもう理解を超えてる
「すばらしき世界」は三上から見て相当皮肉なタイトルであるとともに、この映画を見られる立場にある自分らへの皮肉である レールから外れた人を排除して出来た今の社会は自分らからしてもまったくすばらしくないのだが、それでもこれを見て、自分と関係ないものとして何か考えればいいだけの立場が特権になる場面があること…
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