今年に置き忘れていきたく無い映画の１つ。
ただしんどそうなので観るタイミングをはかっていました。
あらすじとキャストの前情報は仕入れています。
物語は、殺人の罪により刑務所に入っていた男が13年ぶりに社会復帰していくというお話です。
主人公に役所広司。
その男を番組にしようとする制作会社社員が仲野太賀。
ベテラン保護観察官に橋爪功。
同郷のスーパーマーケット店主に六角精児。
生活保護担当官に北村有起哉。
仲野太賀の上司的ポジションのプロデューサーに長澤まさみ。
キャスト盤石過ぎますって。
思い出すのは有村架純主演の『前科者』
実は私あのドラマ苦し過ぎて途中離脱しているんですよね。
それは前科のある人が生き辛いからというよりかは、何で悪い事をした人間がこうも開き直れるのだろう？の方なのですが。
今作の役所広司も前半はかなり社会を舐めている様に感じます。
誤解のない様にお伝えしておくと過ちを犯した人の社会復帰に反対という訳ではないですよ。
ただ悪い事をしたのならそれ相応の十字架を背負うのは致し方無いと言っているんです。
刑期を終えたとしてもそれで失われた命や傷ついた人達が元に戻る訳じゃありませんから。
だからと言って役所広司が辛い目に合うのをざまぁみろとまで思いません。
頑張ろうとしても周りからの目は厳しく追い込まれていきます。
本来の気性が真っ直ぐではあるので理解してくれる人もちらほら。
それでもやっぱり最終的に暴力で解決しようとするのは頂けないなぁ。
観ていて様々な感情でどんどん辛くなっていきます。
親身な言葉も届かない。
楽な方に流されそうになりながらもなんとか踏み止まり成長していく役所広司。
このまま終われば平凡な映画でしたが、終盤になりわからなくなります。
何が果たして正解なのか。
暴力で解決する事は絶対に間違っています。
でもそれ以外の解決方法を知らない役所広司には辛過ぎるって。
ラストはもう言葉になりませんでした。
今回の映画で1番学んだ事は短期は損気という事。
それと私には力が無くて良かったなという事です。
私も出来る限り真っ直ぐでありたいとは思っているので、もし暴力で解決出来てしまう力があったのなら同じ事をしてしまっていたかも。
いや流石にしないか。
でもそれは弱者の私だからそう思っているだけなのかも知れません。
こんな世の中だからこそ出来る限り真っ直ぐに生きようと努力だけはしたいと思いました。
この映画を今年中に観ることが出来て良かったです。
