ジュンナカノ

すばらしき世界のジュンナカノのレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2021年製作の映画)
3.5
殺人を犯した主人公が、刑期を終えて「すばらしき世界」に戻るまで。

はじまりは、雪に覆われた旭川の刑務所。広大で何もない真っ白な雪原は、10年以上の服役から解放された男の現状を表してるかのようで印象的でした。
物語の最後に、彼はどんなシーンに囲まれてるのだろうと、そう思って見ていましたが、、
どんなふうに振る舞っても、最後まで芯を曲げなかったし、曲げれなかったってことですよね。

すごく中身の濃い映画なのだけど、一方で派手な演出はあんまりない。
別にワクワクしないし、号泣するほどのバッドエンドでもない。
なのに、見てよかったなって思ってます。
タイトルが出た瞬間、渋いね〜、って唸ってしまった笑
ほんと、見てよかった。

演技を語れるほど役者を知らないけど、役所広司さんってやっぱりすごいんだな。と再認識させられました。
主人公の人物像と、それを演じ切った役所広司がこの映画の魅力だと思います。