ビビインプ

すばらしき世界のビビインプのレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2021年製作の映画)
4.6
「すばらしき世界」と題して見せる世界は皮肉にも人間の汚さと卑屈さが渦巻くごみ溜めのような世界。そんな中でもちょっとした優しさや人の繋がりがこの世界を「すばらしい世界」たるものにしていることを実感できる作品で、「すばらしい」という言葉に対する短絡的な価値観を見直すきっかけになった。
ヤクザに戻る道を選んだとしてもいい未来が待ってたとは思えないし、ムショ上がりの人間が持てる選択肢の少なさ、現実の暗さをまざまざと見せつけられる。

三上が就職決まった帰り道、「シャブ打ったみたいや!」って言ってたのが印象的だったな。この世界で仕事をして生活していくってことはシャブ打ったぐらい気持ちのええものなんやな。