実在の人物を綴った原作小説を現代風にアレンジした映画化作品です。
あまりにも素晴らしすぎる人間ドラマに終始泣かされてしまいました。
すごくリアルなんですよね…わかる、わかるよ……ってなりました。
どの登場人物も現実にいそうなほどリアリティに溢れていました。
ただの悪人もいないし、ただの善人もいない。
みんないろんな一面を持っていて、目の前にいる人に併せて様々な顔を見せるんだなぁ、と。
主人公の三上は元極道で刑務所帰りの前科持ち。
嘘が付けなくて生き方が不器用で、間違ったことが許せなくてすぐカッとなる感情的な人。
でも嘘がなく心が真っ直ぐな人。
だから周囲の人たちも彼の力になりたくなる。
彼を助けたくなるし、もう二度と道を踏み外して欲しくなくて手を引いて行きたくなる。
真っ直ぐな人を目の前にすると、どんな人も心が真っ直ぐにさせられるのかなって感じました。
最初の1時間はやることなすこと全て裏目に出てしまい、見ているのが辛くて苦しかったです。
でも後半1時間は本当に素晴らしい人間ドラマが繰り広げられ、終盤にある主人公の苦悩はあまりにもリアルで…立場を守るためにグッと堪える姿……わかるよ……私も同じだよ……😭
ラストは本当に胸に迫るものがあり、涙がボロボロこぼれました。
派手な演出はないけれど、見る者の感受性に訴えかける物語です。
感受性が豊かな人にお勧めしたい作品です！
