しゅー

プラットフォームのしゅーのネタバレレビュー・内容・結末

プラットフォーム(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

色々なことを考えさせられる映画。誰が作ったのか誰が管理しているかもわからない300階層以上からなる縦型の建物に主人公は自ら志願して入所する(真相は入所してから次第にわかってくる)。なんでも、一定の期間生活したら認定証なる物が貰えて外の世界で生活に困らないからだそう。そんな主人公に待ち受けているのがこの牢獄とも言える場所だった。沢山のなご馳走が上から下にエレベーターに乗って降ろされていき、一定時間は食事できるというシステムを取っており、ご馳走はとてもじゃないがこの建物内に居る住人(1フロアにつき2人住んでるだから600人以上)全てをまかない切れない。当然、下に行けば行くほどご馳走は平らげられていき、飢餓で苦しむ。飢えを凌ぐため殺人だってする。こういった人間の本質とも言える醜いところ(結局自分が可愛い、自分だけが大丈夫なら他人は気にしない)が浮き彫りになってる作品なので鑑賞するには相当の覚悟が必要だと忠告しておく。フィクション映画なのだが、この建物を地球、階層のシステムを貧富の差に置き換えると今まさに地球上で起きている飢餓問題そのものだと言うことが1番のホラーなのかもしれない。
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