稲葉光春

プラットフォームの稲葉光春のレビュー・感想・評価

プラットフォーム(2019年製作の映画)
4.2
プラットフォームは資本主義社会をそのまま表したような構造になっているが、実際の資本主義社会と違うのは、一ヶ月ごとに階層が入れ替わることである。かつて管理者側だった女性は、このような、入れ替え可能な構造は、他の階層の人を思いやる気持ちや連帯を生まれさせると主張する。しかし、資本主義社会の変化が生じる様子は全くない。主人公は、ドン・キホーテの本を食べ、その高貴な精神を身に宿し、下へと降りていく。世界の最も下にいた子供を天へと返し、社会構造の変革を目指す。

問題意識がひしひしと伝わってきたのがとても良かった。
稲葉光春

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