バロウズ

プラットフォームのバロウズのレビュー・感想・評価

プラットフォーム(2019年製作の映画)
4.0
CUBEみたいなSFスリラーかと思っていたらぜんぜん違った。
格差社会を縦構造で見せるのは「パラサイト」が記憶に新しいですが、こちらはもっとストレート。上層ほど良い物が食べられて、下層へ行くほど残飯しか食べられない。

一ヶ月おきに階層が入れ替わるというのも意味有りげ。おそらく輪廻転生をイメージしているのだろうか?
一旦は上層階で安堵したものの、一ヶ月後にはとんでもない下層階に転落していたときの絶望感といったら…

そういった意味でかなり宗教的な内容になっています。
あのエレベーターの構造どうなってんだとか、最下層の子供がやけにふっくらしてるじゃないかとか突っ込んではいけない。

食人、動物虐殺、排泄物など嫌悪感を煽るビジュアルのオンパレードで、おまけに聖書的、神話的なので好き嫌いが露骨に分かれる作品だとは思います。
ただもし自分が主人公の立場だったら、一つだけ持ち込むとするとしたら何を持ち込むだろうかとかいろいろ考え込んでしまった。

鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の短編「華麗なる晩餐」を彷彿とさせる怪作でした。
スペイン映画に良作多し!パンナコッタ食べたくなった!
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