このレビューはネタバレを含みます
スペインの仮想ヒュマンドラマとでも言うべき作品かな？サスペンス、ホラー要素もあるかな？
久しぶりに色々考えさせられる映画「選びました。
序盤のあらすじ
主人公ゴレンは、目覚めると部屋の真ん中の床と天井に穴が空いた牢獄のようなところにいた。
同室者はトリマガシと言う老人。
彼らは48階層(上から48番目の層)にいて、一日一回上からプラットフォームに乗って食べ物が降りてくる。
しかしその多くは上の階層の者達によって食べ尽くされていて残っているのはゴミの様な残飯のみ。
さらに下には200もの階層があり、毎月階層はランダムに変更される。
当然下の階層になると食べ物は残っておらず、階層が下に行けば行くほど、驚愕、目を覆いたくなる様な悲惨なドラマが待っている。
ゴレンはこの階級制度にも似たこの状況を皆で助け合い、食べ物が均等に分け与えられる様にする方法はないか模索する。。。
その後、ゴレンとトリマガシはそれなりに親交を深めるが、翌月171階層に送られると、トリマガシは、ゴレンがまだ目覚めぬ間にベッドに縛り付け、ゴレンの肉を食べようとする。案の定、プラットフォームが来ても、食べ物は全く残っていない。どうなるゴレン！
CUBEにも似た観てる側も心理的に追い詰められる様な感覚を覚える作品。
ゴレンと仲間達の体制に対する挑戦は、未だ世界に残る身分階級制度への改善の訴えとも取れるし、人間も所詮動物であり、強いもの(上の階層のもの)には逆らえず、弱いもの(下の階層のもの)には横柄な態度、暴力を振るう。そんな姿をまざまざと見せ付けられた感がある。
最後も明確な答えは示されず、自ら想像し、導き出すしかない、、、
バハラトは、メッセージであるパンナコッタを守り抜くも、ミハルの子供に分け与え、それは慈悲であり、ゴレンは最下層まで子供を守り抜き、生き絶えた。ミハルの子供はゴレン達のメッセージであり、革命は尊き犠牲上に成り立つんだなーと私は感じました。
浅い読みでお恥ずかしい。
