このレビューはネタバレを含みます
・胸くそオンザエッジ
・ワンシチュエーションでできるギミックの盛り込み方と、人物由来の狂気ギミック、モチーフや表現の回収など、造りはかなり丁寧で好き
・ただしマジで全部をちょっとずつ超える形で胸くそしてくるので読後感は最悪(褒めてる)
・導入が特に丁寧で、実は先住民と自分は違う理由で入ってるがゆえに、そこまでパニックにはなってないけどよくよく聞くと違和感があって十分狂ってるやつでした、というのがすごく良かった
・たかだか禁煙目的で入ってきてるやつと、殺人でブチ込まれて地下100階を見てるやつのモチベは明らかに違う。あきらかだ。
・一人目をくうところまででもかなりのボリューム感があったが、ここまではまだ一幕だった。階層がひと月ごとに切り替わって出演が変わることで、ストーリーがどんどん切り替わっていく胸糞オムニバス
・確かに資本主義の皮肉的な要素はあるのだけど、それにとどまらぬ狂気が確かにある。下の階にはどこまでも非情になれる、たとえいつか自分が下に行く可能性があっても
・手繰って上に登る、のストーリーラインを排除するために浮遊するテーブルという超常現象を利用してるのがなんでだろう、という感じ
・あとよくよく考えれば、テーブルに乗って降りてくるやつがいるってことは合法的にうえに行く方法はあるのである。下層のやつがそれを試さないとはおもえない。下れば上に行けるんだ、という発想は得られたはず。そしたら飯の取り合いじゃなくてテーブルのスペースの取り合いになるような…
・そう考えるとミハルが明らかにノイズなのである。コイツただの殺人鬼だしな…いや、まあ、命救われたりお色気あったりはしたけど、富の分配とか不条理とは明らかに別の軸なので、何かここに意味があったのか…?
・ラストのこども?もミハルのこどもである必要はない…んだよな。実在するなら見つけれてるし。あの子がなんで無傷でいたのかもなぞだが
・うーん…仲良くなったやつに食われそうになった時、そいつに対して憎しみを発揮できるかっていう舞台装置ではあったから、そこが一番だったのかな…あの瞬間だけは完全に感情に支配されてたよな
・モチーフが西洋の神話というかキリスト教チックではあったけど、半端なきもする
りんごとか333とか
・実際功徳に関わらずランダム?に階層が分配されてるのだとしたら、非情に輪廻転生的で仏教的ではある。諸行無常。ほんでカースト制度的に上下が明確。そもそもキリストならば復活というか、死後の復活になるはずだから、脱出したいという思いは解脱的なものがゴールになるならやっぱ仏教的。
・ラストはマジでわからんな。挿入される絵にパンナコッタの髪の毛があったけど、パンナコッタはめっせーじは意味があったってことなのか 子供単品を届けることがメッセージ、というのは、だれになにを届けようとしたのか。そもそもパンナコッタをメッセージとして届けよという賢者もなぞだな。どうせ分けるのは無理だと思ってる管理者に届ける、ってその前提そもそも違ったくない?料理人は料理してるだけやったで
・悪意を前提に考えてたけどそうでもなくない?誰が管理者?
・ゴレンが富の再分配をする政府になっ他、というのは面白かった。なるほど。
・日本でやっても同じようになるのかねぇ…?わざわざ脚で踏んだりとかはしなそうなきもする…
けど結局来る理由や階層がランダムだもんな。わからんな。