松長もんど

グライド・イン・ブルーの松長もんどのレビュー・感想・評価

グライド・イン・ブルー(1973年製作の映画)
4.0
ニューシネマの隠れた名作。

『イージー・ライダー(1969)』に触発されているのは一目瞭然であるが、本作の主人公はワイアットとビリーとは真逆の立場である”警官”と言うところが面白い。

殺人課の刑事になる事を夢見ながらも、荒野が広がる片田舎で、未だ白バイ警官として勤めるジョン。
繰り返しの日々にウンザリしていたある日、町で起こったとある事件から物語は展開して行く。

何もないただ延々と続く荒野が、ジョンをはじめとした登場人物たちの”孤独や絶望”といった心情と見事にマッチしている。

人知れない片田舎で、ひっそりと始まり幕を降ろす物語にしびれる。

ニューシネマが好きな人は是非とも観て欲しい。