jam

ターコイズの空の下でのjamのネタバレレビュー・内容・結末

ターコイズの空の下で(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

beautiful dreamer

小学校の頃に読んだ「スーホの白い馬」に出てきた馬頭琴
実際に見たことも音色も聴いたことがなかったけれど
劇中に流れるフォスターの名曲はモリンホールと呼ばれる馬頭琴によるものではないかしら


何不自由無い、自堕落とも言える生活を送るタケシが突然放り込まれたのは
モンゴルの大草原の下
余命いくばくも無い祖父の願いを叶えるため、言葉も通じないアムラと二人で人探しの旅へ

高級外車がオンボロセダンに
オンボロセダンがサイドカーに
サイドカーが遂には馬に…

タケオキクチを脱ぎ捨てて
民族衣装のデールに身を包んだとき
それまでの空疎な彼は何処にも居らず

遊牧民の女の出産
唐突に訪れたのではない自然の理
鞍をにぎる手を包み込み
新しい生命を迎える


焚き火の爆ぜる音に
ホーミーと馬頭琴が奏でるハーモニー
踊るタケシの澄んだ瞳は力強い



先行上映、
舞台挨拶には主演の柳楽優弥さんと
サヘル・ローズさん、
監督のKENTAROさんが登壇

日本語よりもフランス語や英語の方が良く喋るという監督
その自由な発想が活きているロードムービー
8Kで撮影したモンゴルの碧い空
大きなスクリーンで風を感じながら



Sounds of the rude world, heard in the day,
Lull'd by the moonlight have all pass'd away!
jam

jam