本当の僕を教えてのフジタジュンコのレビュー・感想・評価

2013年に出版された兄弟の回想録をもとにしたドキュメンタリー。

事故にあって18歳までの記憶を失った弟・アレックスがこれまの記憶を取り戻したい、本当のことを知りたい、というのが主軸ではあるが、ずっと真実を知っていた兄・マーカスの心情はいかばかりか。彼は記憶を失うこともできず、弟を守るためにずっと嘘を語るしかなかった（というか、嘘を言うことで自分を守っていたのかもしれない…）。

派手な演出もなくつとめて冷静な語りだけに、私があのクソどもを退治したかったなと臍を噛む。