酸基

第七の封印の酸基のレビュー・感想・評価

第七の封印(1956年製作の映画)
4.0
神ではなく「死」だけが絶対的に存在する陰鬱な雰囲気と意外にもポップな場面達が魅力。日中の姿は滑稽だが、邸宅の暗闇に佇む「死」の姿は顔だけが浮かび上がり恐ろしい。その時、それぞれが浮かべる表情は神を目撃するかの如くだ。(本作では「死神」という言葉が出ず、単に「死」と表記されている。彼は「死神」のような振る舞いだが、神ではないのだと思う)。主人公の苦悩と従者の諦めの混じったリアリズム、そして曇天。反面、軽業師夫妻の微笑ましさと、清々しい晴天の対比は人生の何らかに対する皮肉のようだ。
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