2016/6/21鑑賞(鑑賞メーターより転載)
自分の中で理解できるかどうかの壁が一番高い巨匠フェデリコ・フェリーニの分厚い万里の長城に、今回も容易に跳ね返されてしまった...稀代の好色男カサノバの…
ボッカチオ70とか、昨日今日明日とか、あそこらへんのイタリアンエロコメディのかおり。カサノバの生涯も、女性ごとのオムニバスのようだし。話が面白いというより見せ方やシーンが面白かった。
口とセリフが…
ジャコモカサノヴァ…
筋張った赤身肉を噛みちぎるような愛を感じたよ。
豪華絢爛や衣装やメイク、舞台。
ダイナミックの中にも繊細さが感じられて美しい。
例えば、ストーリーと直接関係あるわけじゃない…
豪華絢爛な装飾に縁取られ語られるのは真剣で滑稽な愛と肉欲の物語。沈む女神によって暗示された不穏な足音は例外なくカサノバにも迫り、全てを死と虚無が飲み込むときが来る。それは仕方のないことなんだろう。た…
>>続きを読む実在した性豪ヴェネチア出身の著述家であり哲学者ジャコモ カサノヴァを、イタリアの巨匠フェデリコ フェリーニが退廃的美感覚より壮大に描く歴史的映画。
若かりし頃は種馬よりも性欲旺盛と名を馳せ、女性と…
たっぷりのベロアを使った衣装や
木彫りの奇妙な人形や
無数のローソク
随所に用いられた金色の絵の具の果てまで
すべてがお金で出来ている。
山といるエキストラも
ビニール製の大海原も
不気味なメイクや…