麻生さくや

コンフィデンスマンJP プリンセス編の麻生さくやのレビュー・感想・評価

3.9
自分的にコンフィデンスマンJPシリーズの見逃していた最後の1作「プリンセス編」

世界第3位の大富豪であるレイモンド・フウが死去。
3人の子どもたちのうち、誰が後継者となるのかが世界的にも注目される中、読み上げられた遺書には第4の隠し子の存在とその隠し子であるミシェルにすべての遺産を相続させるという驚きの内容が…
それ以来ミシェル探しが始まり、世界中からは「自分こそがミシェルだ」と言い張る者たちが名乗りを上げ始めた。
そんな美味しそうな話を見逃すはずのないダー子は、自分が拾ってきた詐欺師の孤児をミシェルへと仕立て上げ、大金をせしめようと目論んだのだが……

率直に言って、劇場版3作品の中では一番薄味だったかな…と。
相変わらず面白かったし、伏線も良くできていたし、演出は最高だったし、パーティでのダンスシーンは爆笑ものでしたが、深読みしすぎて肩透かしを食らった感じがあったのも事実。
種明かしのシーンを見ながら「ここまでは予想通りだけどもう一捻りしてくるんでしょ?………ないんかーーいっ!!」みたいな😅
これは想像なのですが、制作段階ではたぶんもう一捻り加えるエンディングも考えていたんじゃないかと思います。
そのために撮られたんだろうな〜っていうシーンもそのまま本編に流用されていたと思うし。
コレに関しては若干のネタバレを含むから最後の方に分けて書いておきますので、未鑑賞でネタバレを踏みたくない人はご注意ください。

前回の「ロマンス編」を見たときの感想でも同じことを思ったんだけど、騙されようが騙されまいが、豪華なキャストとそれを無駄にしない脚本、役どころ、演技。そしてセンス満点の演出の数々だけで十分に楽しめる映画に仕上がっているので、誰もが楽しめるオススメ映画だと思います✨
3作品作ってそのどれもがこれだけのクオリティになってるのはすごいですね。
4作品目があるのかどうかはわからないけど、このシリーズに関しては次回作を期待してしまうなぁ♪


---以下、ネタバレあり---


自分が予想していたエンディングと言うのは、レイモンドの書いたという遺書そのものが「©ダー子」だったという結末。
そのエンディングだとダー子の有能さは、より一層引き立てられる結末になるんだけど、そのためには黒幕がいてその黒幕をこらしめる終わり方になるから、スッキリはするけど感動は薄れてしまう。
印象が変わるだけで「結末」自体は同じになるから、「スッキリ」or「感動」の選択肢があって今作では「感動」を取ったのかな…と。
ただそのぶん嘘っぽくなっちゃった部分も残ってしまってて、個人的には少し消化不良でした。
麻生さくや

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