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花束みたいな恋をしたのTAMUのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.3
午前中買い物に駅に向かう途中、ポッドキャストでライムスター宇多丸さんの『南山の部長たち』の映画評を聴いていたら、マネージャー小山内さんが本作イチ推しとのこと。

ふと調べてみたら、ちょうど良い時間にやってることが分かり、買い物ついでにぶらっと向かった本作。

そして、エグいほど突き刺さったw

これ、バツイチの自分の方が上行ってる気もするが、時代設定を変えた、ほぼほぼオレの話やん💦
オレ映画化w

て人が、沢山いるんじゃなかろうか。

まあ、違和感の強いオープニングや恋が始まる展開は、ややファンタジー味が過ぎるな〜、と上から目線でニヤニヤ見ていたのだが。

ところが、2人に不協和音が生じる中盤から後半。これは大変!
麦(菅田将暉)のセリフも絹(有村架純)のセリフもデジャヴが過ぎて吐き気がするほどw

同じ男として、麦の気持ちは痛いほど分かるのだが、今の自分としては視野の狭さを気づかせてあげたくなり。

自身の過去がフラッシュバックするわ、こんな子には二度と出会えないから、なんとかすべきとか、私情を挟んで混乱しながら見ることに。

そして、最後はこうなるんだ。自分もそうだった。その場を取り繕おうと男はミジメな姿を晒すんだ。
まさに自分の醜態を見せつけられる地獄w

とにかく、素晴らしいわ。
大きな事件が起きるとか、どちらかが他の異性に恋してしまうとか、一切ない。
2人の歩幅が少しずつずれていく、唯一無二の相手だと思ったのに、不思議なほどにすれ違う過程が描かれる。

若い時に、この映画を見ておけば、立て直せたかもしれないなー、とぼんやり映画館を後になる週末。。
他の子に出会ったとしても、絹と出会った衝撃を、麦は2度と得られないのではないか、と心配したりして。
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