Ryoma

花束みたいな恋をしたのRyomaのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.3
絹と麦の初デートの舞台ことミイラ展の上野TOHOで見てきました。(帰りに科博の前を通りましたがいまは何も特別展開催していませんね。)

自分の過去の経験を抉られる人多数のようですが、恋愛経験も乏しいのでそこまでのダメージは感じず。(そりゃ少しは喰らいましたが)しかし刺さる人には恐らく一生癒えないぐらい深く鋭利な作品だったように思います。

ムービーウォッチメンで宇多丸さん語っていましたが、こういうタイプの作品にしては後味として爽快感が残るのは珍しいのではないのでしょうか。エンディングもこれ以上ない程、華麗な見事な〆で笑みが溢れてしまいました。

これでもかと繰り出されるアーティスト名・作家やタイトル・劇団・ラジオなどポップカルチャーが存分に散りばめられたこの作品。その選出のセンスの良さには悶ました。
しかし学生から社会人へと生活の変化でカルチャーという個人のアイデンティティが失われていく様をまざまざと見せつけられたのはあまりに残酷。正直もう見ていられないと思うレベルに。個人的には恋愛よりもそちらの面で喰らいました。

コロナ渦となった2020年が過ぎ、現在は2021年。彼と彼女は今どんな生活を送っているんだろう。そんなことを想像させるくらいに2人を好きになった2時間でした。

(※そういえば唯一気になったのは2015年の時点で山手線が新型車両(E235系)になってたくらいですかね。)
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