「はじまりはおわりのはじまり」だけど、「おわりははじまりのはじまり」
これは、良い恋愛映画。特別なことは起こらないけど、出会って好きになった理由と、別れる理由がしっかりと描かれている。そして、別れの描き方が、「あの恋は花束みたいだった」と思い返せるように、前向きなのが良い。そこに、自由の象徴としてのサブカルの味付けと、現実の象徴としての労働のリアリティが絶妙。
キャスティングも見事。有村架純は有村架純力全開だし、菅田将暉も菅田将暉力全開。それ以外の登場人物も、見ただけでああこの人はこういう人なんだなっていうのが想像できてしまう存在感を放っている人ばかり。特に、終盤に登場する清原伽耶と細田佳央太のカップルの微笑ましさったら。
