めい

花束みたいな恋をしたのめいのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.4
ここ最近観た邦画の中で、一番好きかも。混雑を避けて平日の昼間に見に行ったのに、かなり席が埋まっていました。
「カップルで観に行くと別れる」という前評判があり、隣に座っていた大学生男子2人もその話をしていたけど、私は夫と2人で観に行ってよかったです。笑


菅田将暉くんと有村架純ちゃんの空気感が本当に付き合ってるカップルの雰囲気そのもので、めちゃめちゃキュンキュンしました。
2人があたたかい恋愛をした後に別れる話、と言うのは映画を観る前からわかっていたことなのに、観れば観るほど別れてほしくなくて。

2人の日記を読ませてもらっているかのようにゆっくりと何年も進む日常を観ていると、2人が別れた時は長年見守ってきた友達カップルが別れたようなさみしい感覚に陥りました。


同じく大学生の時に出会い、社会人になった私たち夫婦はというと、「あれ絶対こういうことだよね」「あのシーンの時〇〇思い出した」といつも通り楽しく感想を言い合いながら帰りました。
昔私たちもああいう事あったよね、と振り返るのが楽しかったし、甘酸っぱい気持ちに。
私も夫の理解がすごいからなんとかやっていけてるものの、残業だらけ、ツムツムしかやる気が出ない…とすり減っていく麦くんみたいになっていることが多くて反省の気持ちもフツフツとわいてきました。大切な人より大事な仕事なんてない。


倦怠期のカップルとか、そもそもの未来に対する考えをすり合わせられていないカップルにとっては、別れを意識するいいきっかけになるのかもしれない。
そうでないカップルにとっては、相手をより大事にしようと思うはず。

とても分かり合えている2人でも、ある程度余裕がないと思いやりを持てなくなるし。どれだけ合う2人でも、相手への思いやりを忘れたら上手くいかなくなる。
そういう意味でも続くか続かないかは、相性もあるし、タイミングも重要だなと思いました。
この映画を観た人(カップル)がみんな、続くにしろお別れするにしろ、幸せになりますように。
めい

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