えみ

花束みたいな恋をしたのえみのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

出会ってから付き合うまでのくだりで、Twitterで見かけた「カルチャーを前戯に使うな」というフレーズが5000回くらい頭をよぎった。というか自分と感性が近いという理由で異性を好きになれる人、自己愛強くないか?あとライブのチケットは発表されたらチケットを取るより前にGoogleスケジュールに入れるので日程忘れてたとかは大して好きじゃねえだろと思います。
とにかく全体的にこのカップルと価値観が合わない。まず親の金で大学出たなら就職はしろよ。勤労は義務だろ。麦はまだ絵でやっていきたいという気持ちがあるからわかるけど、絹が就職しない理由が何もわからない。圧迫が辛いなら圧迫のない業界を受けろ。己の意思が感じられない。行き当たりばったりに生きるのは自由だけど、当然詰むリスクも受け入れないといけないのでは。
なのですれ違いが生じて関係が悪化していくくだりは正直すごく楽しく観れた。就職した麦がうさんくさいビジネス書とか読み始めるの、めっちゃありそう。でも絹が転職するときに麦がキレたのは完全に麦が悪いと思う。今の仕事が嫌なら自分でやりたい仕事を探すべき。オダギリジョーと浮気するのかと思ったら明確な描写はなかったんだけど、ラーメンはそういうことなの?
色々書いたけど自分自身4年もひとりと付き合ったことないので、未知の領域の話だから怖くもなった。人は生きてれば変わる。なので自分が大事な人と一緒にいたいなら、まずは自分だけで自立して機嫌良くいよう、余裕を持とう、小さな変化も細やかに気づいて、取り返しのつかないことになる前に言語化してすり合わせをはかろう、と思った。
ファーストキスも最後に抱き合うときも赤信号なのとか、就活のときと麦の就職後で逆転するふたりのセリフとか、わかりやすく気づきをセットしてくれて親切。
えみ

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