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花束みたいな恋をしたのskittiesのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.3
麦くんと絹ちゃんの5年間のお話。
過去の恋愛に爽やかに想いを馳せる映画。
他の登場人物はいることはいるけど、基本的に2人中心に淡々と描くことで、5年間の気持ちの変化が感じられた。

「始まりは 終わりの始まり」

冒頭から別れるのが分かっていながら、恋の盛り上がりを観るのは胸が苦しくなる。就職や転職で、生活リズムが変わり、仕事に余裕が無く好きだった読書やゲームが楽しめなくなったり。好きな映画の好みが変わったり。2人の時間も持てず、趣味や価値観の変化によりすれ違っていく2人。
私が好きだった彼はもういないという気持ちに気付いてしまう感覚、あるある〜って。切なくなった。

長く1人の人と付き合ったことがあるなら共感できるはず。別に嫌いじゃないけどときめきもなく、あまり会話もしない関係になって、そのまま結婚するのか、別れるか。どちらの選択も間違いではないから難しい。

お別れが綺麗すぎて、涙出てくる。
友達の結婚式の日。別れるまで秒読みなのに、2人共それを分かってるはずなのに、観覧車乗って、カラオケでNIGHT TOWN歌って。思い出のジョナサンのいつもの席の会話のシーン、切ない。
この2人は同じタイミングで同じ方向で進んでいったから、こんなに綺麗な別れ方ができたんだろうな。

「SMAPが解散してなかったら私たち別れてなかったのかなあ」

本当にSMAPのせいかもしれない。あんな時代を象徴するスーパーアイドルが解散するんだから少なからず色々な方面に影響ってあると思う。

2015-2020頃の時代の流行ったものたちがたくさん散りばめられてる。何年後かに観て、この時代を生きたなあと振り返るのも良いな。


度々出てくる、シーンの後、麦くんの気持ち→絹ちゃんの気持ちの順に、考えてたことがナレーションで入る演出、次第にすれ違ってくる様をリアルに感じられた。

菅田将暉は前半イケメン。社畜になって長髪から短髪になって、性格も変わってしまって。髪型の変化と共に2人の関係性の変化も感じた。
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