ひろひろ

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド/エクステンデッド・カットのひろひろのレビュー・感想・評価

5.0
再びのワンハリ、劇場鑑賞。
エクステンデッドカット版、そりゃもう大満足。

カットシーンが本編前後に追加されるという形式だったけれど、やはり大画面で観る映像はDVDの特典とは違う。

2〜3時間の枠に収まらない、タランティーノの壮大な物語をあれこれと想像するだけで、なんて楽しい時間なのだろう。

相変わらず「あらすじ」を書こうと思うと大変な作品だと思わざるを得ないが、細かな台詞のひと言ひと言、映像の繋ぎ目、完璧な色彩表現、頬の表情筋ひとつで魅せる俳優たち、心地良いタイミングでかかる音楽…『ワンハリ』という映画を構成するすべてが美しくて愛おしい。

作品に登場するロマン・ポランスキーのその後の疑惑事件(?)や、ハリウッドに蔓延る多くの社会問題、小さないざこざから未解決の大事件まで、映画ファンとしてもひとえに"良い場所"とは言えないが、そういうところも含めた"不思議な場所", "魅惑の地"というポイントを、本当に丁寧且つ大胆に描いている傑作だと思う。

教訓めいた描写は皆無に等しいが、無駄と書いて贅沢と読む…まさにそんな作品ではないだろうか。

これからもDVDで繰り返し観るだろうが、またどこかでリバイバル上映がなされたときには、わくわくした気持ちで観に行こうと思う。

P.S.
結局ティム・ロスの姿はなかったけれど、ジェームズ・マースデン演じるバート・レイノルズを大スクリーンで観られて良かったです…!!笑
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