黄推しバナナ

ダーティハリーの黄推しバナナのレビュー・感想・評価

ダーティハリー(1971年製作の映画)
4.0
監督 : ドン・シーゲルによるポリス映画といえば大概この映画のタイトルが出る。ポリスアクション決定版。
無駄を割く監督で有名なドン・シーゲル監督。カメラ撮影の前の入念な打ち合わせによる打ち合わせ。脚本の段階で打ち合わせ。打ち合わせに手を抜かない監督さすが無駄なカットが一切無い。そんな前フリ情報があるので「こんな場面」「あんな場面」何か意味があるに違いないと思わせる。

サンフランシスコ警察殉職警官記念碑
殉職者の名前をカメラがスライド
警察バッジで静止
サイレンサー付き九九式小銃で狙うスコーピオ
スコープの照準から見た映像
プールで泳ぐ女性
スコープの照準が女性を追いかける
引き金の指が動く
プールで泳ぐ女性の背中に命中
プールに血が漂う
女性が浮かぶ
事件現場にハリー・キャラハン登場
タマが発射されたビルを見つめる
タイトルロゴ
サンフランシスコの街中をあるくハリー・キャラハン
スタッフロール
ビルの屋上到着
運ばれる女性の遺体
見つめるハリー・キャラハン
薬莢発見
ボールペンで薬莢を拾い上げる
証拠物件として封筒に入れる
警察への挑戦状を見つける
「畜生が!」の台詞

ここまで約7分良く出来ている。

この時点で、
①ハリー・キャラハンは他の刑事とは違う雰囲気がある
②サングラス姿と台詞から見てヤバい刑事と分かる
③スコーピオ頭の回転が速い
④愉快犯のサイコパス野郎
⑤アウトロー刑事vsサイコパス野郎秩序と混沌を掛けた対決期待大
を感じさせる。

もう一回言いますよ
ここまで約7分ですよ。
ヤバい作品って分かりますよね。

後は見てのお楽しみ。


余談ですが、社会のルールで雁字搦めになっているハリー・キャラハン。法律で守られている愉快犯スコーピオ。加害者の人権は?被害者の人権は?なんだか今の日本の問題に似ている。いや…アメリカの問題に日本が追いついたのか…

ラストに見せる、
「おまえが何を考えているか当ててやろうか?俺が6発撃ったか、まだ5発かってことだろ?実を言うとこっちも夢中になってつい数えるのを忘れちまった。だがこの「44マグナム」は世界一強力な拳銃なんだ。おまえの頭を吹っ飛ばすにゃ、1発あれば十分さ。テメェにツキが残っているか試してみるか?さあどうするクソ野郎!」
ハリーの挑発
スコーピオの顔つきが変わる
スコーピオがけたたましく笑いながらワルサーP38を拾う
ハリー・キャラハンに銃口を向ける
44マグナムの火が吹く
上から見下ろすハリー・キャラハン
無惨に川に浮かぶスコーピオ
警察バッジ川に捨てる
立ち去るハリー・キャラハン

渋い
渋すぎる

正義のルールなんぞクソ喰らえ、法を犯してでもクソ野郎を裁く」
そんな決意表明に見えてエモーショナル爆上がり。いま思えば「ダークヒーロー」を初めて見たのは「ダーティハリー」になる。

①鑑賞年齢10代
②心に余裕鑑賞あり
③思い出補正あり
④記憶明確
黄推しバナナ

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