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ダーティハリーのyksijokiのレビュー・感想・評価

ダーティハリー(1971年製作の映画)
3.8
クリントイーストウッドの立ち姿がめちゃめちゃクールでかっこいい。様になってるし銃を手にした時の背格好がめっちゃオシャレ。ラストの攻防はもちろん良いし「考えてるだろ。6発ある弾がまだ残ってるか。実は俺も残ってるかわかんないんだぜ」の決め台詞も博打を提案するところも含めてめちゃくちゃ良かった。

犯人のサイコパスさも結構良かったし、割と見境なく人を殺して行く様がゾディアックをベースにしているとも見てなるほどねという感じでなかなか良かった。ストーリー展開自体はそんなに面白みや深みがあるかというそういう訳ではないが後半の展開はなかなか面白かった。

警察とメディアの関係性や市長と警察の関係性とか、検察と警察の関係性とかそういうものを上手に描きつつキャラハンの型破りさもそこに抗ったりしながらで良かった。70年代の作品とは思えないぐらいフレッシュでスタイリッシュな音楽が使われていてめちゃめちゃ良かった。ループして行くビート感のところやドラムのみのリズムセクションとかそういう心地いいリズムビートが劇中で多く用いられていて非常に好みだった。

暗闇を上手に用いたカットの数々の緊張感の演出も素晴らしかったし、スタジアムでの空撮カットもよかった。立ち姿を前景にして収めつつ上空に引いて行く映像で今だったらドローンでサクッと撮っちゃうと思うけど当時はどうやって撮ってたんだろうか、ヘリかなという感じで味のあるカットだったと思う。

犯人との攻防も暗がりというかブラックアウトに近い暗さをうまく用いて撮っていたしラストカットも味があってかっこよかった。
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