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カモン カモンのpnzのレビュー・感想・評価

カモン カモン(2021年製作の映画)
4.4
“C’mon C’mon”

Fan’s voiceさん試写にて。
オールタイムベストに入るレベルで好きな作品です。

人との繋がりや、お互いをわかりたいと努力することのあたたかさに胸がいっぱいになる。
大人も子どもも、不器用で難しくて腹立たしくて、それでいてどうしようもなく愛おしい。

叔父(主人公)と甥がメインながらも、主人公と姉、姉と夫だったりの大人同士の関係性もリアルでじんわりと締め付けられる。

ここ最近アメコミ系とか「動」の新作公開が多かった中で(個人的に旧作鑑賞もそういうのが多かった)、コロナで疲弊した心とかにもすっと染み入ってくるような「静」の作品。
もともと4月公開新作の中でいちばん楽しみにしていた作品だったけど、いまの私に必要なのはこういう作品だなって実感。

キャスト関係で言えば、個人的にホアキンはこういうドラマ系の方が好きだったりする。『her』も好きだし。
ウディくんもモノクロなのにこの存在感。目が離せないというか、惹きつけられる。

試写会後にミルズ監督がLAからリモートで登壇してくださったんですが、「リアリティの中の寓話」「彼らはchildrenではなくyoung people」と話されていて、なんかこの作品がストンと腑に落ちた。
加えて、劇中の各都市でのインタビューシーンは実際に行われたものだそう(ホアキンも同行し参加している)。同行しているラジオのインタビュアーさんは本職の方なのだとか。
それにしても各インタビューの子どもたちの回答に胸を打たれるばかりなのでそこも必見です。
(余談だけど、Fan’s voiceさんの試写はイベントのコメンテーター方が素晴らしくてほんとうに有意義な時間を過ごさせていただいてます…まだ上げてないけど『ゴヤの名画と優しい泥棒』の試写後イベントもとてもよかったです)

撮影監督が『女王陛下のお気に入り』『マリッジ・ストーリー』の方で画もめちゃくちゃ好みでした。

ムビチケ買ったので公開後また行きます…!
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