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カモン カモンのtottsunのレビュー・感想・評価

カモン カモン(2021年製作の映画)
4.2
「C'MON C'MON」🎬27
ニューヨークでラジオジャーナリストをしているジョニー(ホアキン・フェニックス)は、ロサンゼルスに住む妹に息子のジェシーの面倒を見てほしいと頼まれる。9歳のジェシーはジョニーが独身でいる理由や自分の父親の病気のことなどを遠慮なく尋ね、ジョニーを困惑させるが、二人は次第に仲良くなる。そして、ジョニーは仕事のために戻ることになったニューヨークへジェシーを連れて行くことにする。
Filmarksの試写会にて鑑賞。
予告を見た時に、そのなんとも言えない自然体で過ごす2人の映像に心奪われて鑑賞を決意。観られる日が来るのを楽しみにしていた。
最近白黒映画が同時期に何作品か公開されているけど、今作もその効果をひしひしと感じました。
フィクションでありながら、子供たちへの実際のインタビュー映像も合間にたくさん挟まれていて、どこかドキュメンタリーを見ているかのようなリアルな映像に胸をつかまれる。
インタビューシーンではちゃんと彼女、彼らの言葉で語られていて興味深かった。
子供の頃って、自分なりに遠慮したり、言葉を選んだり、考えたりして行動してて…もっと大人に見えるように振る舞っていたりもするけど、甘えたい時には甘えたくて…
でもそういう表面ではない何かを親に見せることは恥だと思っていた人間には涙ものだった。9歳という年齢だからこその難しさ。
大丈夫じゃない時には大丈夫じゃない!って言っても良いんだ。叫びたい時には大きな声で思いっきり叫べば良い。
私もジョニーとジェシーと一緒にそこに立っていたかった。
エンドロールまで見終わった時にいろんな感情、考え、気持ちが湧き起こって寄り添っていたくなる。
「ジョーカー」で注目されたホアキン・フェニックスだけど、「her」の時のような繊細な彼の演技が好きだから、まさにそういう自然体でありながら、寄り添って温かさを与えてくれる演技を見せてもらえて嬉しい。
ジェシーを演じたウッディ・ノーマンくんの演技もびっくりするほど自然体でカメラや大人に囲まれてそれぞれのシーンを作り上げられてるなんて信じられないほど。
彼も将来がとっても楽しみ。
彼の目標であるティモシー・シャラメのようにアカデミー賞受賞式に裸にスーツで現れるのを楽しみにしてるよ。
上映会の後のアフタートークでLiLiCoさんとよしひろまさみちさんが今作をきっかけに対話をして欲しいって言ってたけど、公開したら旦那さん連れて一緒に観に行こうっと。
私的には☆☆☆☆.2かな。
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