ヘイヘイ

カモン カモンのヘイヘイのレビュー・感想・評価

カモン カモン(2021年製作の映画)
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「君の話を聞かせて」

モノクロなデザインがセンスよきな宣伝ポスターだなぁ、という印象でしたが、Filmarks試写会に初めて応募してところ当選したので今日は仕事は早抜け!
いざ鎌倉(渋谷)へ。

※スペシャルゲストとしてLiLiCo姐さんのトークありました。毎週ブランチ映画コーナーでみてますが、今回は前方3席目だったの初生LiLiCo姐さんだったのでかなりの霊圧(=オーラ)をビシビシ感じました。。
お話もとってもおもしろい!


映画自体は、ホアキン主演、A24。
おじさんが子供と過ごす映画、という事前情報のみ状態で鑑賞。なんだかんだA24作品は、ミーハーなので結構みてます。

ここから下は、お話に触れるので情報なしで観る方は観てからスクロール願います。
























お話としては、アバウト•ア•ボーイ的な作品かな〜と思いながら観てましたが、ちょっと毛色が違いましたね。

子供のインタビュー映像を挟みつつ、複雑な家庭状況の9才の少年とインタビュアーのおじの交流を描いた作品でした。

メインのお話の所々に前述のインタビューや街の道路の風景が挿入されてるのが印象的。

途中から、何でこんな何回も俯瞰で道路を撮ってるのかなぁーと不思議に思いながら観てました。なんとなく昼でも夜でも留まる事のないシーンを入れて、不安定な”行き場のなさ”を表現してるのかなぁ、と勝手に解釈しました。どうなんでしょうか?


個人的には、終盤の感情を2人で爆発させるあのシーン。最終盤に、これまでの2人を振り返る回想シーンがグググっと胸にきました。

作品全体を通して「言葉」が良いですね。
特に、大人になった今の自分にはない。
でも、少年の時には、確かにあったもの。
そして、年を経るにつれ、取り憑いていった邪な思想。
そういうのを、子供たちのインタビュー聞きながら感じました。
自分はどういう子供であったのかなぁ。

特に、Have you ever thought about the future?
(未来について考えたことはある?)
は作中で何度もリフレインされてましたね。


終盤、録音されていたこの言葉のやり取りがとってもよかったです。
(日本訳記憶朧げですが、大体こんな感じ)

Have you ever thought about the future?

“未来について考える?”

Whatever you plan on happening never happens. Stuff you would never think of happens.

“思ってたようなことは起こらない。
でも、考えもつかないようなことが起こる。”

So you just have to c'mon c'mon, c'mon c'mon c'mon.

“だから、先へ進むんだ。
その先へ、先へ”
※C’mon, C’mon というのが、ここで”先へ”という訳で出てきてましたね。




“いずれ一緒に過ごした日々を思い出せなくなる”

“このこと(2人の思い出)も全部忘れてしまうの?”

“忘れると言ったんじゃない、時が経つと思い出せなくなるんだ。でも、僕が君に思い出させてあげるよ。”

※ここの台詞もめっちゃ響きました。
自分にも、今となってはもう思い出せない思い出がきっと沢山あったんだろうなぁって考え始め、もの凄く感傷的な気分のまま電車乗って今帰宅中。


マンチェスター•バイ•ザ•シーみたいな衝撃的なことが起こるでもなく、爆発もなく、淡々とお話が進む映画ですが、
“んーわかるなぁこの気持ち”ポイントが多々あって、これまで歩んだ人生を思わず振り返ってしまう、そんな作品でした。
  
人生のお気に入りにまた1本追加です。
_φ( ̄ー ̄ )


“Be funny comma, when you can, period.”



4/23追記
鑑賞者のレビュー観ていて、やっぱりこの作品にハマる/ハマらない人が分かれているの興味深いなぁと。

正直、自分は前半過ぎたあたりから中盤までに意識飛びかけた瞬間もあったかもしれないですが、レビューした通り後半にグッときたんですよね〜。特に2人で大声出すあたり。改めてみなさんの感想みるのはおもしろいです。
ヘイヘイ

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